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遺伝性乳がん卵巣がん症候群

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)という言葉を耳にしたとき、多くの方は「自分や家族に遺伝するのではないか」と強い不安を感じられることでしょう。遺伝性乳がん卵巣がん症候群とは、生まれ持った遺伝子の特定の変化によって、生涯を通じて乳がんや卵巣がんを発症する可能性が、一般の方よりも高くなる体質を指します。聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩2分の場所にある当院では、こうした不安を抱える患者さんに寄り添い、医学的根拠に基づいた適切な情報提供と検査を行っています。多摩市周辺にお住まいの方々が、ご自身の体質を知り、未来に向けた前向きな健康管理ができるようお手伝いいたします。乳腺エコーやマンモグラフィを採用しており、精度の高い検査体制を整えております。また、女性の患者さんがリラックスして受診できるよう、木曜日と土曜日の午前中をレディースデイとして設定している点も私たちのクリニックの大きな特徴です。

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遺伝性乳がん卵巣がん症候群の症状について

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)そのものには、体に痛みを感じたり、熱が出たりといった特有の「自覚症状」は存在しません。この疾患は「がんになりやすい体質」を指すものであり、その体質自体が日常生活を妨げることはないからです。しかし、この体質によって乳がんや卵巣がんを発症した場合には、それぞれの病気に伴う症状が現れます。

乳がんを発症した際に多く見られるのは、乳房のしこりです。ご自身で触れた際に硬い塊を感じたり、皮膚の引きつれや乳頭からの分泌物が出たりすることもあります。HBOCの方の特徴として、若年期にがんを発症しやすい傾向や、左右両方の乳房にがんができる「両側性」のケースが挙げられます。一方、卵巣がんは「静かなる病」とも呼ばれ、初期段階ではほとんど症状が出ません。病状が進むと、お腹が張る感じ(腹部膨満感)や、ウエストが急にきつくなる、下腹部の痛み、頻尿といった症状が現れることがあります。

また、HBOCは女性特有の病気だけではありません。男性の場合も、乳がんを発症したり、進行の早い前立腺がんにかかったりする可能性があります。その他にも、男女共通のリスクとして膵がんなどの発症リスクも報告されています。当院では、こうした幅広いリスクを考慮し、一人ひとりの家族歴や健康状態に合わせた診察を行っています。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群の原因について

遺伝性乳がん卵巣がん症候群の主な原因は、BRCA1(ビー・アール・シー・エー・ワン)またはBRCA2(ビー・アール・シー・エー・ツー)という遺伝子に、本来の働きを妨げるような変化(変異)があることです。これらの遺伝子は、傷ついた細胞のDNAを修復する重要な役割を担っており、いわば「がんの発生を抑えるブレーキ」のような働きをしています。

このブレーキ役である遺伝子に変化があると、細胞のコピーミスが修復されにくくなり、結果としてがんが発生しやすくなります。この変化は、親から子へと2分の1の確率で受け継がれる「常染色体優性遺伝」という形式をとります。つまり、性別に関係なく、お父さんからもお母さんからも受け継ぐ可能性があるのです。

ただし、遺伝子の変化を持っているからといって、必ずしも全員ががんを発症するわけではありません。がんの発症には、遺伝的要因だけでなく、生活習慣や環境要因なども複雑に絡み合っています。そのため、ご自身の体質を正確に知り、適切な予防や早期発見の対策を講じることが、健康を守るための鍵となります。当院では、遺伝性腫瘍専門医である院長が、こうした難しい遺伝の仕組みについても分かりやすく解説いたします。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群の病気の種類について

遺伝性乳がん卵巣がん症候群に関連して発症しやすい病気には、主に以下のようなものがあります。これらの病気は、一般の方の発症リスクと比べて高くなることが知られています。

  • 乳がん(女性・・若年発症や再発のリスクを伴う場合があります)
  • 卵巣がん(卵管がんや原発性腹膜がんを含みます)
  • 前立腺がん(男性・・比較的若いうちから進行しやすい傾向があります)
  • 膵がん(男女ともに注意が必要な疾患です)
  • 男性乳がん(男性にも乳腺があるため、発症する可能性があります)

特に卵巣がんは、一般的な検診での早期発見が非常に困難な疾患の一つです。HBOCと診断されている場合は、通常よりも慎重な経過観察や、予防的な処置が検討されることがあります。

また、がんの種類だけでなく、その「現れ方」にも特徴があります。例えば、一人の患者さんが乳がんと卵巣がんの両方を発症したり、乳がんを一度治した後に別の場所に新しく乳がんができたりすることもあります。家族の中に、若くしてこれらのがんを発症した方が複数いる場合は、HBOCの可能性を考慮して専門的なカウンセリングを受けることが推奨されます。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群の治療法について

遺伝性乳がん卵巣がん症候群そのものを「治す」という治療法は、現在の医学ではまだ確立されていません。遺伝子の情報は全身のすべての細胞に含まれているため、それを書き換えることはできないからです。そのため、HBOCの治療方針は「がんの早期発見」と「がんの発症予防」に重点が置かれます。

具体的には、サーベイランス(監視療法)と呼ばれる、通常よりも高頻度で精密な検診が行われます。乳がんに対しては、マンモグラフィに加えて乳腺エコー、場合によってはMRI検査を組み合わせて定期的にチェックします。当院では、マンモグラフィやエコー検査にAI機能を導入しており、微細な変化を捉える体制を整えています。

また、予防的なアプローチとして「リスク低減手術」という選択肢もあります。これは、がんができる前に卵巣や卵管、乳房を切除する手術です。特に卵巣については、検診での早期発見が難しいため、一定の年齢に達した後に予防的に切除することが世界的に推奨されています。

もし、既にがんを発症している場合には、HBOCに特化したお薬(PARP阻害薬など)が治療の選択肢に入ることもあります。これは、特定の遺伝子変異があるがん細胞を狙い撃ちにする薬です。このように、HBOCであることが判明することで、より効果的な治療法を選択できるという大きなメリットもあります。

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遺伝性乳がん卵巣がん症候群についてのよくある質問

Q1. 家族に乳がんの人がいなければ、心配はありませんか?

A1. 家族にがんがいなくても、HBOCである可能性が完全に否定されるわけではありません。また、父方の親戚に卵巣がんや若年性の乳がんが多い場合、男性を通じて遺伝子が受け継がれていることもあります。気になる点があれば、一度カウンセリングを受けることをお勧めします。

Q2. 遺伝子検査の結果が出るまで、どのくらいの期間がかかりますか?

A2. 一般的には、採血をしてから結果が出るまでに約3週間から4週間程度の時間を要します。結果をお伝えする際は、再度カウンセリングの時間を設け、専門医が丁寧にご説明いたします。

Q3. 検査結果が陽性だった場合、子供にも必ず遺伝しますか?

A3. 親が特定の遺伝子変異を持っている場合、お子さんに遺伝する確率は50%です。必ず遺伝するわけではありませんが、将来的な健康管理のために情報を共有するかどうかについては、慎重に検討する必要があります。

Q4. 男性も遺伝子検査を受けるメリットはありますか?

A4. はい、ございます。男性自身が乳がんや進行性前立腺がんのリスクを知ることができるだけでなく、娘さんや息子さんへの遺伝の可能性を把握し、家族の健康管理に役立てることができます。

当院の遺伝性乳がん卵巣がん症候群診療について

聖蹟トータルクリニックでは、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の診療に非常に力を入れています。遺伝の問題は非常にデリケートであり、患者さんだけでなく、そのご家族の将来にも関わる大切な事柄です。だからこそ、流れ作業のような診察ではなく、お一人おひとりの不安にじっくりと耳を傾ける時間を大切にしています。

また、検査機器の面でも妥協はありません。乳腺外科を専門とするクリニックとして、マンモグラフィやエコー検査を導入しています。これにより、微細な病変の発見をサポートし、より精度の高いサーベイランスを可能にしています。聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩2分という立地に加え、隔週で土日の診療も行っているため、お忙しい方でも無理なく通院を続けていただけます。

さらに、木曜日と土曜日の午前中はレディースデイとなっており、男性の目を気にすることなく、リラックスして検査を受けていただけます。当院は消化器内科も併設しており、必要に応じて鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査なども組み合わせることが可能です。全身をトータルで守る視点から、あなたの健康を末永くサポートいたします。

院長より

「遺伝するかもしれない」という不安は、誰にも相談できず、お一人で抱え込んでしまいがちな問題です。しかし、医療が進歩した現代において、ご自身の体質を知ることは、決して怖いことだけではありません。それは、将来のリスクに対して適切な「対策」を立てるための、ポジティブな第一歩でもあります。

私たち聖蹟トータルクリニックは、単に検査結果を伝えるだけの場所ではありません。検査の結果をどう解釈し、これからどのようなスケジュールで検診を受けていけばよいのか、ご家族にどう伝えればよいのかといった具体的な道筋を一緒に考えていきます。

聖蹟桜ヶ丘という地域に根ざし、皆さんが安心して通える「かかりつけ医」でありたいと願っています。乳腺や消化器の専門的な診療はもちろん、ちょっとした体調の不安でも構いません。まずは気軽にお話しを聞かせてください。専門的な知見、そして何よりも患者さんを大切に想う心で、あなたの健康と安心を支えてまいります。

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